口腔外科

親知らずは虫歯になりやすい!?

現代の日本人の顎の骨は、食生活の変化により顎の発達が乏しくなり、親知らずのために確保されたスペースが不足している場合があります。その結果、親知らずが斜めや横向きに生えてしまったり、完全に埋まってしまったりすることがあります。このようにうまく生えてこなかった親知らずは、歯磨きが非常に困難です。親知らずは奥に位置しており、周囲には骨や舌、頬などが存在するため、歯ブラシが届きにくく、操作が難しいのです。結果として、汚れがたまりやすくなり、歯茎の腫れや虫歯の原因となることがあります。放置すると、親知らずの周りが腫れて口が開けにくくなったり、唾液を飲むだけでも痛くなったりすることがあります。そして、治療が成功しても、歯磨きが困難なままであるため、同じ箇所が再び虫歯になることがよく見られます。親知らずの存在により、清掃が難しくなり、その隙間から虫歯が進行することで、その一つ手前の歯の寿命が大幅に短くなる可能性がありますので、親知らずの生え方に問題があるか、または将来的に問題が予想される場合は、抜歯をおすすめすることがあります。ただし、具体的な状況によっては抜歯が必要ない場合もありますので、歯科医師による詳細な診断と相談が必要です。

親知らずの抜歯について

親知らずの抜歯は、歯の状態によって難易度や術式が異なることがあり、簡単なケースでは、迅速に終わり、ほとんど痛みを感じないこともあります。しかし、一部のケースでは、歯茎の切開や骨を削り、歯の割断などの手術的な処置が必要になることもあります。このようなケースでは、抜歯中の痛みは軽減できますが、抜歯後には一時的な痛みや腫れが生じる場合があります。通常、痛みのピークは抜歯後の2〜3日であり、腫れのピークは抜歯後の3〜4日で、完全に症状がなくなるまでには1〜2週間かかることが一般的です。

親知らずの移植

歯を失った時、通常は「入れ歯」「インプラント」「ブリッジ」のいずれかの方法で治療をすることになりますが、当院では「親知らずの移植」も行っています。親知らずの移植は、自身の親知らずを他の歯の代わりに使う治療方法です。この治療では、人工物を使用せずに自分自身の歯を再利用することで、より自然な歯を取り戻すことができます。ただし、この治療方法には、親知らずが残っている場合や、適用できるのが奥歯に限られるなどの条件があります。親知らずの移植治療を受けるかどうかは、歯科医師の診断と相談が必要です。歯科医師は、患者さんの個別の状態や要件に基づいて最適な治療方法を提案してくれます。もし親知らずの移植治療に興味や関心がある場合は、一度ご相談ください。

マイクロスコープを使用した親知らずの抜歯

はらだ歯科クリニックでは、マイクロスコープを活用することで、親知らずの形状や位置を正確に把握し、安全で迅速な抜歯を行うことができます。迅速かつ低侵襲な抜歯を実施することで、抜歯中の痛みやダメージを最小限に抑えることができるため、抜歯にかかる時間や抜歯時の歯茎や骨への影響が少なく、抜歯後の痛みや腫れも軽減されます。親知らずの周囲には血管や神経などの重要な組織も存在するため、予想されるリスクや合併症がある場合には、患者様の安全を第一に考え、必要に応じて大学病院などへのご紹介を行うこともあります。不安な点や症状がある場合には、ぜひご相談ください。

その他の口腔外科治療

お口の中に出来物が見られる、顎関節かもしれない、歯の根っこに膿ができたなど、何か気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。初期診断を行い、必要があれば専門的な治療を行っている大学病院などをご紹介させていただきます。

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